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web拍手・日記コメントへのお返事はこちらでさせていただきます。※突発的にエロもあるかも。
溺れてこのまま死んでしまう、そう思ったらあの人の顔が浮かんできた。
こんなことならヒバリさんに自分の気持ちを伝えておけば良かったな…
後悔ばかりがめぐる中、水を通して遠く見つめる先には満月を背にしたヒバリさんがいた。
「この子、僕がもらうよ」
最後に聞こえたのは透き通った彼の声だった。
***
リボーンと出会ってから幾度となくトラブルに巻き込まれていた。
でも今回はいつもと違ったんだ。
その日は並盛神社である夏祭りへみんなで行くことになっていた。
オレはランボたちのおもりが待っていたからあまり気が進まなかった。
それでも、もしかしたらあの人に会えるんじゃないかと期待していた。
去年だって巡回をしていたヒバリさんだから。
口では面倒くさいと言っていても気持ちは既に夏祭り一色だった。
このとき、浮き足だつオレは知る由もない。
リボーンが撃ってきた銃弾(もちろん特殊弾)によって運命を大きく変えられることを。
打ち上げ花火が始まる1時間前、オレはランボとイーピン、フゥ太と一緒に出店を回っていた。このあと山本と獄寺くんと待ち合わせをしていたから早めに食べ物を子供たちに買ってあげようとしていた。確か金魚すくいの前を通った時だった、浴衣を着たリボーンが現れイキナリ銃口を向けてきた。
当然静止の声が届くはずもなく弾は見事に命中。
どれくらいの時間がたったのだろう。
オレはやけに煩い人の声に起こされ、硬く閉じた目蓋を開けた。
そこには一面、水の世界。
その光景は小さい頃に海で溺れた時とよく似ていた。
もがいた腕や足の感覚はなく、ひらひらと揺れる紅い布が見えた。
不思議な感覚に頭がついていかなかったが意識がハッキリしてからすでに1分はたっていることは分かる。
そして、冒頭へ。
溺れる想いはヒバリさんにすくわれた。
オレは金魚になっていたんだ。
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