前回の続きでヒバツナ編 弟たちの話ですがアラビアンナイトはこれっぽっちもないです。←
無事にアラジオがくっついた後、二人の弟である雲雀さんとツナは兄たちの交際の被害?を受け始めます。初デートの時にはジョットに一人ファッションショー(2時間)につき合わされるツナ。しかも付き合っている相手が怖い雲雀さんのお兄ちゃんとなれば複雑な気分です。男同士というのは別に気にしてないけどまだあったことがないアラウディのイメージ図が金髪ブロンドの雲雀さん(あながち間違ってはいない)だけど暴力的な姿しか浮かばないのでジョットのことが心配なのです。
そんなある日、なぜかアラジオとヒバリさんとツナでWデートに行くことになりました。今まで風紀検査の時に制服の乱れを注意されたりリボーンが騒ぎを起こした結果、一方的に咬み殺されるだけの関係だったので4人で出かける理由がさっぱり分かりませんでした。ジョットに何度となく反抗しましたが最終的にはツナが折れて4人で出かけることになりました。
実は雲雀さんはアラジオが出会う前にツナのことを好きになっていたのでした。不器用な雲雀さんは特にアプローチもできずにいた間にアラジオがくっついて、しかもアラウディにツナのことが好きだと見抜かれていました。なのでアラウディが気を利かせてWデートを仕組んだのでした。
といってもアラジオはベタベタラブラブを見せつけるものの弟組(ヒバツナ)は気まずい空気のままランチの時間になりました。目の前でじゃれあう二人を見ることよりも、雲雀さんは恋の緊張・ツナは恐怖の緊張で会話することができません。
そこでジョットがツナとトイレ(という口実)で二人きりになります。
「どうした、雲雀とは仲がいいとリボーンが言ってたのは違ったのか?」
「なっ!オレと雲雀さんが仲いいわけないじゃん!」
「そうなのか?」
「だってあの雲雀さんだよ?リボーンがいなかったら関わることのない人だって。今日だってオレたちがいる必要なんてないじゃん!もう息がつまりそうだよ」
「ツナは雲雀のこと嫌いなのか?」
「好きとか嫌いとかよく分かんないけど、あの人怖いんだって!いつトンファーで殴られるか分かんないし」
「アイツはそんな奴じゃないと思うがな。むしろ…」
「ジョットは普段の雲雀さんを知らないからそんなこと言えるだよ!」
「つな…」
「もうやだ…オレ、かえりたい…」
「じゃあ帰れば。」
「ひ、ひばりさん…」
「僕だって無理やり連れてこられたんた。仕事が残ってるから僕も帰るよ」
「おい、ちょっと待てひばっ…」
「うるさい。」
「ちょっと、僕のジョットに何してるの」
「あなたには関係ない。」
「そんなだからツナヨシにも怖がられるんだよ」
「ーっ!」
「あっ、雲雀さ、」
「ツナヨシ、いいよ追いかけなくて。帰るって言った雲雀だろ」
「で、でも…」
綱吉の口から怖がられているという事実を聞いて、傷ついた気持ちを誤魔化すためにトンファーを取り出した雲雀さん。アラウディの登場でその場は何もなかったのですが、Wデートは見事に失敗。この時点てツナは雲雀さんのことを”怖い人”とだけ思っているのでした。でも帰る寸前の雲雀さんの傷ついた表情を見て心が痛みます。
それから学校で徹底的に無視されて(風紀検査も違反をしててもスルー)どんどん距離が離れていきます。視線も合わせてくれないので自分が存在していないのかもと思うようになります。
ツナは気が付きます。雲雀さんは怖いだけの人ではなかったことを。廊下ですれ違った時、会釈をしたら言葉は返ってこなくても表情が少しだけ柔らかくなったり、ヒバードを触らせてくれたりと優しい一面も知っていたのでした。ただ、それ以上に不良や違反者を咬み殺している姿を見ることが多かったので気がついていなかったのでした。
やっと自分の気持ちにも気づいてこの状況をどうにかしたいと思っていた矢先、雲雀さんに彼女ができたという噂を聞きます。ただの噂とだと信じたくない気持ちもありましたが次の日、雲雀さんが女子生徒とキスする姿を見てしまいます。兄組が付き合っているから自分たちも付き合うことができるかもしれないと淡い期待をしていたツナでしたが、普通は男女が好きになるという現実を突き付けられます。
失恋のショックでご飯も食べれなくなってその上、風邪を引いてしまいます。3日も寝込んでしまったツナですが正直学校には行きたくなかったのでこのままでもいいかと思うようになります。
咳や鼻水は軽くなったものの、まだ熱があるツナの所に雲雀さんが(心配のあまり)部屋にやってきます。熱で意識が朦朧としたツナはこれは夢だと勘違いします。だって雲雀さんが自分に会いに来るなんてありえないと思っているからです。
「ひば、り、さん…」
「風邪引いたんだって?大丈夫…?」
「あ、はい…なんとか…」
「顔赤いけど熱があるんじゃないの」
「ちょっとだけ…でも寝てたら治ります…たぶん…」
「多分って、早く治ってもらわないと困るんだけど」
「……?」
「君がいないと学校がつまらないんだ」
「はは…なに、言ってるんですか…ひばりさんには可愛い彼女がいるじゃない、ですか」
「…?なんのこと?」
「オレがいなくったって雲雀さんには関係ないじゃないですか。オレなんて…」
「沢田、泣いてるの…?」
「おれ、もっと早く気が付けばよかった…ひばりさんのこと、ほんとは…」
「どこか痛いの?誰が呼ぼうか?」
「ま、待って…っ行かないで」
「さわ、」
「オレ、雲雀さんのことすきなんです…すみません気持ち悪いですよね…」
「そんなことない僕も好きだよ。ずっと前から君のこと見てたんだ」
「ほんと、ですか…?」
「うん。」
「うれしい…これが夢じゃなかったらいいのに…」
意識が遠のく前、雲雀さんの顔が近づいて唇になにか柔らかいものが触れました。眠ったツナに布団をかけて雲雀さんは部屋をでます。最後の夢という言葉が引っかかりましたが風邪を引いて弱っているツナを襲うわけにはいきません。ツナから好きだと言ってもらえただけでもよかったからです。
実は雲雀さんは誰とも付き合っていませんでした。ツナに嫌われていると思って自暴自棄になって無視をし続けていて「そもそも男に欲情とかありえない」とそこらへんにいた女の子とキスでもすればホモじゃなかったんだと男しては最低な考えで女子生徒とキスをしようとします。でも顔を近づけただけで寒気がしてやっぱりツナじゃないとダメだと再認識します。ツナはこの現場を見ていたのでした。なんて少女漫画的シチュ。
ちなみに、噂は雲雀さんの行動を先読みしたリボーンが流したデマということで。
で、風邪を引いたツナの所に様子を見に行ったら告白をされて気分上々の雲雀さん。そりゃチューもしたくなるってもんです。次の日からツナとのラブラブ生活が待っています。ツナは夢だと思って告白したので学校に行ってからの雲雀さんの行動についていくのにやっとなわけですが、とにもかくにもこれでハッピーエンドです!
おわりー^^
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