まだ付き合ってないけどお互い気になってる中学生ヒバツナ。
8割くらいは雲雀さんの頑張りで話すようになったふたり。学校で会ったら挨拶はするし、応接室への出入りもできるようになった関係。休日の日はなにかと理由を付けて一緒に出掛けるようになります。
風紀委員で使うの雑貨を買い出しに行くとか、ケーキのタダ券もらったから食べに行こうとか、雲雀さん的にはデートしてる雰囲気です。
でもツナはふたりっきりになるのが苦手でした。最初は怖いだけだったのに最近では違う意味で緊張してなにを話していいのかわかりません。でも共通の目的(日誌用の用紙を買いに行く)や話題(ケーキがおいしい)とかがあるとなんとか過ごせます。この頃には好きになっているのです。
そんなある日、たまたま商店街で会った雲雀さんに「家にお菓子あるんだけど君食べない?」と家に連れて行かれます。学校に持ってくればいい話ですが今日は土曜日でしかもケーキなので今日中に食べないといけないみたいなのです。断る理由もないので雲雀さんとケーキを食べることになりました。
(ちなみに雲雀さんはマンションの最上階に住んでる設定です。本家はあの和風の家です)
部屋に入ってすぐにツナはとんでもない状況になってると気が付きます。少し広めの部屋ですが密閉空間で雲雀さんと二人っきりになっていました。当然と言えば当然ですが。緊張が最高潮に達してうまく言葉も出ないツナは目の前に出されたケーキを食べるしかありません。
そんな気まずい状況で雲雀さんが流暢に話してくれるはずもなく時計の秒針の音だけが部屋に響きます。そしてケーキを食べ終わって、どうしようかと困っていたら「まだいっぱいあるから」と別のケーキをすすめられます。黙々と食べるツナ。何も話さない雲雀さん。
いつもならもうちょっといい雰囲気なのに今日は会話もありません。そして、雲雀さんは「ジュース買ってきてあげる」とコンビニに行くと言い出します。雲雀さんが入れてくれた紅茶があるのになんでわざわざと引き止めますが、「君、炭酸の方が好きだったよね。すぐ戻ってくるから待ってて」とツナを残して出て行ってしまいました。
気まずい空気だったのでひとりになって落ち着こうと思ったツナですが雲雀さんの部屋に入ってから一度も目を合わせてくれないことに気が付きました。
ここでツナのネガティブ思考が発動します。仲良くなってると思ってたのは自分だけで、ケーキを捨てるのがもったいなくて、オレを呼んだのもたまたま会ったのがオレで誰でもよかったんじゃないかと。それなのに食べるスピードは遅いし、群れるのは嫌だと出て行ったのではないかと。
すぐそこのコンビニだっていったのに往復しても5分はかからない。それなのに15分も経ってるのがその証拠だ、と。
ツナは自分の勘違いと雲雀さんに好かれてないと思い込んでボロボロと泣いてしまいます。どうにか目の前のケーキは口に詰め込んで、急いで帰る支度をします。雲雀さんにこんな泣き顔見られるのは嫌だし、理由を聞かれたら困るからです。運よく雲雀さんとすれ違うことなく家まで帰れましたが夕食も食べずに布団にくるまって、日曜も一歩も外に出ずに珍しく宿題をしました。雲雀さんのことを考えないように。ただ、月曜日にどんな顔をして学校に行けばいいの分かりません。
一応書置きはしてきたものの咬み殺されるくらいは覚悟しておこうと勇気を振り絞って学校に行ったツナですが、校門で目があった雲雀さんに目をそらされて、校内ではツナがそこにいないないような態度をとられます。あんな書置きをしてきたから予想はしていましたが無視されているのは明らかでした。そのたびに泣きそうになりながらも無理をして笑って過ごすようになりました。
一方、雲雀さんはというと(少しだけ時間軸を戻します)本当はツナのためにケーキを全種類買ってきて好きなものを選ばせて喜ばせよう。と考えていた雲雀さん。あわよくば二人っきりになっていい雰囲気になって…と普通の男子中学生並の妄想をしながらツナを部屋に呼びました。当然ツナが喜んでくれると思っていた雲雀さんですが、実際は口数も少なく黙々とケーキを食べるツナと部屋にいるだけでした。
ずっとうつむいたままのツナといる空気に耐えられなくなって、気分を変えようと普段絶対に行かないコンビニに行きます。不良を咬み殺しにいくことはあっても買い物はしません。ツナが好きだと言ってたジュースを買った帰り道、たばこを吸っている高校生集団を目の前にした雲雀さんが見過ごすことはありません。
その高校生たちをボコボコにするのはよかったのですが持っていた炭酸のジュースまで一緒にボコボコにしてしまって、また買いに行かなくてはいけませんでした。思っていたより時間がかかってしまった買い物ですがツナが部屋で待っていると思うととなんだ嬉しくなりました。ところが部屋には誰もいません。残ったケーキと小さなメモ紙がテーブルにあるだけでした。
「ケーキおいしかったです。ありがとうございました。でも全部食べれなくてごめんなさい。あともうヒバリさんには近づきません。めいわくをかけてすみませんでした。 沢田綱吉」
と、メモを読んだ雲雀さんは訳が分かりません。謝られる理由も”迷惑”の意味も。ただ、好意を寄せていたのは自分だけだったということは解りました。
そして学校が始まって無理やりにでもツナとの関係を続けようとと思いましたが書置きの内容を直接ツナに言われるのは傷つくので極力視界に入れないように、話さないようになりました。ただ、遠くから笑っているツナをみることだけは我慢できませんでした。
こんな感じでお互い勘違いをしたまま過ごしますが、やっぱり雲雀さんの方が我慢できなくなって屋上でツナに無理やり詰め寄ります。
そんな雲雀さんが怖くてツナは逃げ出そうとしますがトンファーで殴られてしまいます。←かなり手加減はしてます。そんなことは露知らず本格的に嫌われていると思い込んだツナは本格的に泣き出してしまいました。これには雲雀さんもビックリして固まってしまいます。でも意を決して目の前で泣き崩れるツナを抱きしめます。
ここでなんやかんや誤解が解けて両想いだったことが判明してようやく付き合うようになりました。
ちなみに雲雀さんの部屋にはツナのために買ってきた炭酸のジュースがまだ入っていました。これを飲みに行くのはこの数日後です。正式初デートの帰りとかかな。この時にちゅーしたらいいよね!
長くなった妄想にお付き合いいただきありがとうございました。まさかこんな長文になるとは…;誤字脱字はスルーでお願いします^^
ちなみにタイトルの50cmは人間が無意識にとる他人との距離。これ以上、他人が近づくと不快に感じるらしいです。逆に信頼してる人、友達や恋人は気にならないんだって。
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